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繰り上げ受給とは?年金受給開始を前倒しする制度

年金受給開始を早める制度

2026/3/20129 回閲覧繰り上げ受給

繰り上げ受給とは

繰り上げ受給とは、本来の年金受給開始年齢(原則65歳)よりも早く年金を受け取り始める制度です。例えば、60歳から64歳までの間に受給を開始できます。早く年金を受け取れるというメリットがある一方で、年金額が減額されるというデメリットも存在します。

この制度は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方に適用されます。減額率は、請求した月から本来の受給開始年齢までの月数に応じて計算され、一度減額された年金額は生涯変わりません。1ヶ月あたり0.4%の減額となり、最大で60歳から受給開始すると24%(0.4% × 60ヶ月)の減額となります。

なぜ今、話題なの?

繰り上げ受給が近年注目を集めている背景には、いくつかの要因があります。

まず、平均寿命の伸長により、老後の生活期間が長くなっています。しかし、経済状況や健康状態によっては、65歳まで働くことが難しい方もいらっしゃいます。そのような場合、生活費を補うために繰り上げ受給を選択するケースが増えています。

また、2022年4月からは年金制度が改正され、繰り上げ受給の減額率が見直されました。以前は1ヶ月あたり0.5%の減額でしたが、0.4%に引き下げられたことで、以前よりも減額幅が小さくなり、繰り上げ受給の選択肢が検討しやすくなったことも理由の一つです。

さらに、将来の年金制度への不安から、受け取れるうちに受け取っておきたいと考える方も少なくありません。不確実性の高い時代において、確実な収入源を確保したいという心理も、繰り上げ受給への関心を高めています。

どこで使われている?

繰り上げ受給は、主に公的年金制度において利用される選択肢です。具体的には、以下のような状況で検討されます。

  • 早期退職や失業:定年前に会社を辞めたり、職を失ったりした場合に、当面の生活費を確保するために年金を前倒しで受け取る。
  • 健康上の理由:病気や怪我により、65歳まで働くことが困難になった場合に、生活の支えとして年金を受給する。
  • 老後の生活設計:年金以外の貯蓄が十分でない場合や、住宅ローンの返済、子供の教育費など、まとまった資金が必要な場合に、年金を活用する。
  • 資産運用との兼ね合い:年金を繰り上げ受給し、その資金を他の投資に回すことで、トータルでの資産形成を目指す方もいらっしゃいますが、これはリスクを伴うため慎重な判断が必要です。

覚えておくポイント

繰り上げ受給を検討する際に、特に覚えておきたい重要なポイントがいくつかあります。

  1. 減額された年金額は一生続く:一度繰り上げ受給を選択すると、その減額率は生涯変わりません。将来受け取る年金額が減ることを十分に理解しておく必要があります。
  2. 健康状態と平均寿命:ご自身の健康状態や、ご家族の平均寿命などを考慮し、何歳まで年金を受け取る可能性があるかを予測することが重要です。長生きするほど、繰り上げ受給による総受給額の減少が大きくなる可能性があります。
  3. 他の収入源とのバランス:年金以外に貯蓄や退職金、他の収入があるかを確認し、繰り上げ受給が必要かどうかを総合的に判断します。
  4. 税金や社会保険料への影響:年金収入が増えることで、所得税や住民税、介護保険料などの社会保険料に影響が出る場合があります。事前に確認しておくことが大切です。
  5. 繰り下げ受給との比較:繰り上げ受給とは逆に、年金の受給開始を遅らせる「繰り下げ受給」という制度もあります。繰り下げ受給では年金額が増額されるため、ご自身のライフプランに合わせて両者を比較検討することをおすすめします。

繰り上げ受給は、個人のライフプランや経済状況によって最適な選択が異なります。メリットとデメリットをよく理解し、慎重に検討することが不可欠です。

本記事は情報提供を目的としており、特定の保険商品の推奨ではありません。保険の加入・解約は必ず保険会社または資格を持つFP(ファイナンシャルプランナー)にご相談ください。

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